コラム

映画『雪道』を観に行きました。
騙されたり、連れ去られたりして「慰安婦」にされた少女たちの話。
慰安所での生活、屈辱、人間扱いされない生活から抜け出せない現実が描かれていて、私の出会ったハルモニたちもこういうところで被害に遭ったのかなとこれまで以上に想像しました。
少女たちの悔しさ、痛みの分かち合いと励まし合いに共感して、涙が出ました。
この映画は15歳で「慰安婦」にされた少女がおばあさんになって、現代を生きる少女の手を繋ぐストーリーでもあります。
「慰安婦」にされたことを名乗り出て活動家となった金福童さんとの出会いと重なり、これは私の、私たちの話だと思いました。
金福童さんとお会いしたとき、言葉を交わさなくても、痛みで通じ合って、涙が溢れました。
ハルモニたちが経験した被害、そして今私たちが直面している性搾取。長い間変わらない現状が悔しくて、それでも声をあげ続けるハルモニたちの姿に、想像しきれない痛みも感じて、私の涙は止まりませんでした。
金福童さんが亡くなる少し前、最後にお会いしたとき、彼女は私の手を強く握り、「頑張ってね」と声をかけてくれました。
体調が悪いなか、力を振り絞るようにして、「希望をつかみ取って生きよう。私の後についておいで。みんなで希望を忘れずに、希望をつかみとって生きましょう」と力強くお話されました。
私たちをハルモニに繋いでくれて、そのときにも一緒にいた梁さんが、サプライズでアフタートークをされて、Colaboのことも話してくださいました。
なかったことにさせない。同じことを繰り返してはいけない。同じ想いを誰にもさせたくない。そういう想いで声を上げ続けた金福童さんやハルモニたちも、被害を語ること、そしてたくさんの人とつながり、運動することで回復していったといいます。
今を生きる少女たちも同じ現実を生きています。
性搾取のなかにいた少女たちと共に、当たり前の生活をつくる活動をしてきた私たちが、この一年半、妨害の影響によって、その日常を奪われていることへの悔しい思いも溢れてきました。
痛みをわかろうとする人たちと手を繋いで、乗り越えていきたいです。
この映画はまだこれからも各地で上映が計画されているようです。ぜひ多くの方にご覧いただきたいです!
金福童さんとの出会いについて以前の投稿
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=2107038952722746&id=100002499840432
金福童さんとの出会いについては、『性暴力被害を聴く 「慰安婦」から現代の性搾取へ』(岩波書店)にも書いています。
https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b527930.html
映画『金福童』も多くの人に見てほしい!パンフレットに寄稿しています。
https://x.com/colabo_yumeno/status/1632411718147264512?s=46&t=MNnvjEDgvLT1V59P8vbFMw














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