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【弁護団声明】Colaboによる若年女性の居場所事業への、深刻な憎悪犯罪(ヘイトクライム)に対する抗議声明

一般社団法人Colabo及び同代表理事仁藤夢乃代理人弁護団

 

1  はじめに

2023年1月18日、Colaboが、若年女性の居場所事業(以下「本件事業」といいます)の一環として新宿区役所前で行っている「バスカフェ」に対し、複数の男性による直接の妨害行為がありました。

インターネット上にまん延する荒唐無稽なデマや過激な誹謗中傷に扇動された本件妨害行為は、本件事業の現場に対する直接的な攻撃であり、困難を抱える若年女性たちとその居場所をターゲットとした、深刻な憎悪犯罪(ヘイトクライム)です。私たちは、これに対し最大限の怒りを表明し、断固抗議するとともに、速やかに所轄の警察署に被害届を提出する方針であることを明らかにします。

また、私たちは、インターネット上で繰り返される荒唐無稽なデマや過激な誹謗中傷こそが、このような憎悪犯罪を生み出す土壌であると考えています。私たちは、本声明において、憎悪犯罪を扇動するデマや誹謗中傷に加担せず、これらを非難するよう、全ての人々に対し、呼びかけます。

 

2 1月18日の妨害の実情

妨害の実情は以下のようなものでした。

① 男性3人でバスの至近距離まで近づき、バスカフェ開催場所にいるColaboスタッフに向けて「おい仁藤夢乃出てこい!」「仁藤夢乃!国民の金返せ!!大嘘つきが!!」「公金チューチュー!公金チューチュー!お前ら公金チューチューのスキーム作ってんだろ、この団体で!」などと大声で怒鳴り続ける。

② バスに出入りする女性やColaboスタッフにカメラを向けて撮影しようとする。

③ バスに出入りする女性を観察し、後日その人数や服装をTwitterに公表する。

④ Colabo代理人弁護士から、妨害行為をやめ、バスの近くから立ち去るよう求められても妨害行為をやめようとせず、「弁護士、懲戒処分するから」「どうせ裁判なんか訴えてこねえだろ!」「仁藤夢乃の住所、教えてくださいよ」「人数を水増しして国に申請してる」「詐欺なんだよ、コラボがやってることって」と怒鳴り続ける。

⑤ 110番通報によって駆けつけた警察官に仲裁され、いったん離れた後も再度バスに近寄ろうとし、それを制止したColabo代理人弁護士に対し、故意に肩をぶつけて威圧したり、触れられていないのにわざと自ら転んで、「弁護士に暴行された」と怒鳴る。

⑥ バスカフェを利用しようとする10代の女性たちの通り道(新宿区役所前)に、政党名ののぼりを立て、Colabo代理人弁護士から目的を尋ねられると、バスカフェに出入りする女性の数をカウントすることが目的であると述べる。

⑦ 迷惑なのでやめてほしい、政治活動なら別の場所でやってほしいと伝えられても、「政治活動の邪魔をするのか」と開き直り、大音量のスピーカーで政党の主張を流しながら立ち続け、バスカフェを撮影する。

 

なお、現場の動画はこちら(https://www.youtube.com/@Colabo00000)で見ることができます。

 

3  更なる現実の暴力への危惧とColaboへの応援のお願い

昨年来、Colaboに対するいわれのない、荒唐無稽なデマ、過激な誹謗中傷が止まりません。私たちは、デマや誹謗中傷が引き起こす直接の妨害行為を強く危惧し警戒してきましたが、本件妨害行為は、まさに私たちの危惧が現実化したものだと言えます。

 

注目して頂きたいのは、妨害者が発した以下の発言です。

「公金チューチューのスキームを作っている」

「共産党や立憲民主党など色々な政治家がからんでいる」

「この問題はColaboだけではない」

「人数を水増しして国に申請」

「やってることが詐欺」

 

これらの発言は、Colaboに対するインターネット上のデマ言説を、そのままなぞったものであることが明らかです。

 

「Colaboの会計に不正がある」との言説はデマであります。そのことは、2023年1月4日公開の住民監査請求結果で明らかにされています。

それにもかかわらず、Colaboに対するデマや誹謗中傷は、その後も止まりません。そして、デマや誹謗中傷に扇動された者たちが、若年女性を守るための現場に対し、直接的かつ暴力的な攻撃を加えてきたのが本件妨害行為です。この現状は、もはや一団体の誹謗中傷被害という域をはるかに越えています。

 

現在でも、インターネット上には、デマを信じてColaboを面白おかしく揶揄(やゆ)し中傷する動画や投稿が大量に流れています。Colabo攻撃は一種の「ネットの娯楽」になり、「Colaboを攻撃すると動画視聴回数が増える」という状況さえ生まれています(この状況に一部の政治家すら加担しています)。実際、Colabo代理人弁護士が妨害者に対し、「公金チューチュー」等の言葉を非難しても、妨害者は「みんなやってるじゃん!」と開き直るばかりでした。インターネット上のデマや誹謗中傷は、それ自体暴力的行動に出る心理的ハードルを下げると同時に、PV稼ぎ等、経済的な効果すら生んでいるのです。

 

インターネットに公開された本件妨害行為を見た人々からは「京都朝鮮学校襲撃事件とそっくりだ」という指摘が複数あります。ナチスドイツの「クリスタルナハト(水晶の夜)」を連想した人もいました。在日コリアンへの差別では、「在日特権」などのデマがネットで大量に流布され、在日コリアンへの危害を促す過激なデモが路上で繰り返された結果、それに扇動された人々が、京都朝鮮学校への襲撃事件や、ウトロ放火事件等、深刻な憎悪犯罪(ヘイトクライム)を引き起こしました。デマや誹謗中傷が犯罪の引き金になるのが憎悪犯罪の特徴です。

Colaboに対する攻撃もそれに似た構造を持っています。インターネット上にまことしやかに流されるデマや誹謗中傷は、特定の集団に対する憎悪をかき立てるとともに、「公金の不正を正す」という大義名分を身にまとうことで、直接的暴力に出る心理的ハードルを下げ、また、娯楽化による経済的な効果を生んでいます。

 

私たちは、本件妨害行為を憎悪犯罪(ヘイトクライム)と表現しました。憎悪犯罪は主に性的マイノリティや人種的マイノリティに対する犯罪を表現する語であり、女性に対する暴力等を表現する語としては必ずしも定着していません。しかし、本件妨害行為は、上記のとおり、過去に繰り返された在日コリアンへの憎悪犯罪と非常に似た構造を持っています。同時に、本件で攻撃のターゲットとされたのは困難を抱える若年女性たちであり、社会の最も弱い層に対する攻撃という点でも共通しているのです。本件の問題の深刻さを表現する語としては、「憎悪犯罪(ヘイトクライム)」以外に考えられません。

 

私たちは、既に、Colaboに対するいくつかの誹謗中傷に対して法的措置に着手しています。しかし、インターネット上にデマや誹謗中傷が拡散し続ける状況下では、いつまた現実の暴力行為が発生するかもしれません。

 

4 まとめ

以上のとおり、本件妨害事件は、インターネット上の荒唐無稽なデマや過激な誹謗中傷に扇動された女性に対する憎悪犯罪(ヘイトクライム)であり、インターネット上のデマや誹謗中傷こそが犯罪を生み出す土壌です。非常に危険な状態は現在も継続しており、事業の継続すら危ぶまれているのが現状です。私たちは、全ての人々に対し、憎悪犯罪を扇動するデマや誹謗中傷に加担せず、これらを非難するよう、呼びかけます。

 

ここで、本件事業の対象となる女性たちの「困難」を生み出したのは、今の社会であり、今の政治であることを、今一度想起して頂きたいと思います。若い団体であるColaboは、社会の生み出した困難を当事者たち(主に若い女性たち)の力で解決しようと立ち上がりました。私たち日本社会は、Colaboへの連帯を示すことで、社会が生み出した困難を社会の内部で解決する、力強さと気高さを示そうではありませんか。

以上

 


Colaboによる若年女性の居場所事業への、深刻な憎悪犯罪(ヘイトクライム)に対する抗議声明

 


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