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【弁護団声明】Colabo・仁藤夢乃氏から江藤貴紀氏(音無ほむら/エコーニュース)に対する 勝訴判決確定・被告による賠償金支払い及び記事削除のご報告

一般社団法人Colabo及び仁藤夢乃弁護団

 

一般社団法人Colabo及び仁藤夢乃さんは2023年2月22日に江藤貴紀氏(Xアカウント名は「音無ほむら」、「エコーニュース」と題するウェブサイトを運営)を提訴し、東京地方裁判所は2024年9月24日、江藤氏に対し、不法行為(名誉棄損及び名誉感情侵害)についての損害賠償金として、Colaboに対し165万円、並びに仁藤さんに対して220万円を支払うよう命じました。江藤氏は控訴しましたが、東京高等裁判所は2025年3月19日、控訴を棄却しました。上告はされず、江藤氏の敗訴判決が確定。江藤氏は利息を含め410万円以上をColaboに支払い、関連記事を削除したことをご報告致します。

本件訴訟は、江藤氏がColaboについて「大量脱税の疑いがある」「自身が所有するアパートに若い女性を住まわせて、その受給する生活保護費から毎月家賃を徴収して3億4000万円以上の収益をえることを目的として、10代の知的障害者をアパートの入居者として勧誘している」などとネットに投稿し拡散したこと等について名誉棄損にあたるとして提訴したものでした。

江藤氏は「法的見解を述べた」「仮定した場合の一般的な問題点を指摘した意見ないし論評」と弁明しましたが、判決は「疑問形の形式をとりつつも脱税の事実を摘示したとみるのが自然」等と江藤氏の主張を全て退け、真実性も真実相当性もないとして名誉棄損の成立を認めました。

また、本件判決は、江藤氏が、仁藤さんが高校の文化祭でフランクフルトを食べている写真について、「疑似口腔性交」「疑似フェラ」等の卑猥な表現を用いて仁藤さんを侮辱する投稿を多数行ったことについて、江藤氏の行為は「敢えて原告仁藤を性的に揶揄する意図の下で、本件写真に卑猥な文言を加えて本件各ツイートをした」「社会通念上許される限度を超える侮辱」にあたると認定し、名誉感情侵害及び肖像に関する人格的利益の侵害を認めました。

以上に述べた通りColabo及び仁藤さんの主張が全て認められた完全勝訴を得ることができたこと、認容された損害額が高額であることなど、この勝訴は、昨今インターネット上に蔓延している、女性差別的な動機に基づく攻撃について参照されるべき重要な成果であると考えています。

他方江藤氏は、「取材と裁判準備の寄付を募集」として、ネット上でカンパを募り、同氏によるとその金額は「入金総額1310万1204円(個人口座限定)。弁護士費用660万円ちょうど(コラボ相手とモブ開示合計。また被告事件の報酬金は経済的利益を排除した額によるMAXの132万円で計算(もしコラボに取られたら、訴訟費用はより高くなる)」(2023年9月26日ツイート)とのことで、事実であれば、損害賠償額以上の利益をカンパによって得たことになります。

「多くの人が支持するミソジニーな動機に基づく嫌がらせをすることによって加害者が収益を得ることができ、その代理人弁護士もそれによって報酬を得られる」という状況、いわば「ミソジニーの収益化」というべき深刻な事態が起きていることを多くの方に知って頂き、私たちの社会は何をすべきかの議論を喚起したいと考えます。完全勝訴判決は喜ばしいことですが、デマ・誹謗中傷によりColaboが被った深刻な被害はいまだ回復していません。虐待や貧困によって家庭に居場所がない少女を暴力と性搾取から守ろうとする活動がここまで貶められ、攻撃を受ける社会であるということを、多くの方に重く受け止めて頂きたいと願います。

この裁判を支援して下さった皆様に心より御礼申し上げます。

 Colabo・仁藤夢乃氏から江藤貴紀氏(音無ほむら/エコーニュース)に対する勝訴判決確定・被告による賠償金支払い及び記事削除のご報告

■東京地方裁判所での判決:エコーニュース(江藤貴紀)に385万円の賠償命令(2024年9月24日付)
https://colabo-official.net/houkoku20240924/

■報告会の動画をこちらからご覧いただけます。


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