活動レポート
Tsubomi Cafe

報告動画 https://youtu.be/8CqQbWXXba8
この日は蒸し暑い一日。街に今日も、買春者も、路上に立つ少女たちも多くいました。
特にいつもより多かったのが、女性を性売買やホストクラブにあっせんする新人の「スカウト」や「キャッチ」です。これらは違法行為ですが野放しになっています。
この日は警察が大久保公園周辺に何組もいて、熱心に活動していました。
その内容は買春者たちに声をかけるのではなく、少女や女性たちを「ここにいるな」と追い払うものです。
夜の街をさまよう少女たちとつながるための声掛け(アウトリーチ)の活動中、
後ろから男性の「ダメって言ってんだろ!!!」という怒鳴り声が聞こえ、その声が近づいて来ました。酔っ払いの喧嘩かと思い振り返ると、警察でした。
警察は複数人でホテル街を巡回し、
女性たちに「ここにいたらいけないって、前にもいっただろ!!」「自分のこと考えなさい!!」と怒鳴り散らしていました。一斉に少女たちはその場からいなくなり、残った7人ほどの女性を警察が追い回し、ワンブロックを2周していました。
その様子を数十人の買春男たちが、腕組をして、にやつきながら見ていました。
日本の売春防止法では、売春も買春も違法行為とされていますが、処罰規定がありません。しかし、5条の勧誘等罪で、売春相手を勧誘したり客待ちすることだけが処罰の対象とされており、女性だけが処罰の対象になっています。
実際には買春者が買春相手を探して声をかけていますが、それに勧誘等罪は適用されません。
警察が買春者に対して声をかけていることはほとんどないのですが、
警察の女性たちへの態度と買春者たちへの態度は全く違います。
いつも女性に対しては、強い口調で怒鳴りながら排除しているのに、買春者には「ここにいると危ないですよ」と敬語で丁寧に話しかけているのを確認しています。
行政や警察の対応にも、女性蔑視や、路上に立っている女性に対する差別意識を感じます。路上にいる少女や女性たちが、一度排除されてもなぜまた戻ってくるのか、その背景に目を向けずに、女性たちの問題として扱っています。
帰れる家がなかったり、頼れる人とのつながりをもたなかったり、障害があるなどする少女や女性たちを支配し、搾取しているホストや「彼氏」を名乗る男性たち、性売買業者らの存在は野放しになっています。
新宿区は、年間1億7千万円の予算をかけて警備員を雇って歌舞伎町をパトロールさせていますが、彼らも少女や女性たちには威圧的な態度を取り、男性たちには敬語で話すことがあります。
一緒に活動している若いメンバーや少女たちも、この日本社会での女性たちの扱われ方を実感し、起こっています。
先日、大久保公園周辺で「客待ち」をしたとして4人の女性が逮捕される様子が各社で一斉に報じられた際、私たちは抗議の記者会見を行いました。そのあと数時間でほとんどの記事から実名や顔写真が削除されました。そのことを路上に立つ女性たちも知っていました。性売買の実態を訴え、女性に対する人権侵害に抗議する存在がここにいることをこれからも知らせていきたいです。
そしてこの日、これまで何度も顔を合わせていたけれど、あまり言葉を交わすことのなかった少女たちから、「助けて」と声をかけられました。
近づくと、男性がしつこく女性の体を触っていました。この男性をColaboのボランティアさんと一緒に追い払うと、少女たちは「かっこいい・・・」「強い」とつぶやいて、指でハートを作ってこちらに向けました。
この男はいつもこの街で少女たちに突然キスするなど、性暴力をふるっている人物で、この日も何時間も大久保公園周辺をうろついて女性たちに絡みに行っていました。警察は何もしません。
路上に立つ少女や女性たちの背景に目を向けず、女性に責任を押し付ける社会だからこそ、そこにいる女性たちのことをどんなふうに扱ってもいいと認識した男性が街なかで性暴力をふるったり、買春者たちが堂々としできる状況となっています。
少女たちがさまざまな支配から抜けて、生活を変えていくのは時間がかかることですが、その気になったときには一緒に動きたいと思っていますし、そのための関係性を作っていきたいと思います。
この日も、14歳から知っていたという16歳の少女とつながることができ、今後について話をしました。街でColaboの案内を受け取ってから何年も経ってからようやくつながれることもあり、長く活動を続けることが大切です。
夏休み期間には、小さい子どもたちも連れて、若くして母親になった女性たちと一緒にプールや海で遊んだり、お泊まりをしたりしました。そうした時間も大切にしています。
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