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2026年5月7日毎日新聞に、性売買問題について寄稿しました。ウェブ記事はこちら
日本では、性売買が構造的な暴力、ジェンダー差別の問題としてではなく、女性の非行や自己責任として捉えられてきた。買われる側には、虐待や貧困、障害を抱えた少女や、シングルマザーの女性が多くいる。コロナ禍以降は、貧困の拡大で「学費や生活費のために」という女性も増えた。
これが彼女らの「選択」として語られる。その背景にある福祉の機能不全や女性を性売買に誘導する社会構造には、目が向けられて来なかった。金銭を介した支配が根底にある買春の暴力性にも、焦点が当たらない。逆に売春行為を社会の善良な風俗を乱すものと位置付けることで、搾取の構造を覆い隠してきた。
さらに日本では、売買春を建前上は禁止しながら、挿入を伴う「性交」以外のあらゆる性行為の売買を風営法で合法化している。「性交類似行為」という枠組みで性売買を正当化している国は、日本だけだ。店では、女性に対するあらゆる虐待行為が「サービス」の名の下に正当化される。
買春行為を罰則の対象にしても「買いたければ風俗店へ」「体を売るなら風俗店へ」ということでは、搾取の構造は変わらないどころか、性売買業者の利益になる。
法務省の検討会委員に、性売買問題の専門家はいない。4月の会合では風俗店の顧問弁護士が呼ばれ、法改正により客が委縮したり、性風俗そのものが違法化されたりすると、2兆~5兆円もの経済的打撃があると訴えた。推計215万人の女性が職を失うとも主張したが、それだけの女性が買春される状況にあることこそが問題だ。
性売買は構造的な性搾取であり、性を買われる側は被害者だという前提で議論を進めなければならない。北欧やフランス、韓国などでは、既にそうした視点で、性売買防止法が導入されている。
人権保障と脱性売買の推進は、国家の責務だ。買春処罰とともに、買われる女性を非処罰化し、支援する法整備を急いでほしい。
性売買の問題について、日本では実態に根差した議論がほとんどなされていません。
「自己責任」や「必要悪」という言葉で片づけるのではなく、なぜ女性たちがそこに追い込まれるのか、なぜ買う側の暴力性が見えなくされてきたのかを、多くの人に知ってほしいと思っています。
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