毎晩、新宿・歌舞伎町では、１００～２００名のホストクラブ等への客引き・風俗店へのスカウトが、若年女性への声掛けを行っています。

今月、国内最大級のスカウトグループ「ナチュラル」に捜査情報を漏えいしたとして警視庁の警部補が逮捕されたことをきっかけに、ナチュラルのメンバーは全国の繁華街で少なくとも1500人が活動しており、2022年の1年間で、風俗店からの紹介料など５０億円ほど得ていたことが報じられました。

女性を性風俗店に斡旋するスカウトグループの手口として、ホストクラブとの連携・兼務の実態があります。まずキャッチ（客引き）として、路上やSNSで女性を勧誘してホストクラブに誘導して客を送り込み、ホストで借金を作らせた後、スカウトとして風俗店へ斡旋する仕組みが常態化しています。

この対策として、2025年6月に施行された改正風営法では、スカウトバックの全面禁止や、ホストの色恋営業の違法化などを行いましたが、法改正後も実態は変わっておらず、複数のスカウト組織が毎晩活動し、少女や若年女性を性売買に誘導しています。

悪質な客引き・スカウト行為は歳末に向けて増加するため、メディアのみなさまに注意喚起をしていただきたく、本会見ではその手口と行政の対応について公表しました。

また、先週１２月１７日夜、２名の若年女性が拒否を続けているにも関わらず、強引にホストクラブに連れて行こうとしていた悪質な客引きから女性を逃がしたところ、その人物が怒鳴りつけてきました。警察官の前で、その人物は吉本の芸人であると名乗りました。口のうまさを利用して芸人を自称する男性が言い逃れる様子も記録しており、その手口も紹介しました。

■進行内容：

１．新宿・歌舞伎町における客引き行為とスカウトの実態・手口の解説

２．警察・新宿区の対応等について

３．吉本の芸人を自称する人物による悪質な客引き行為について

４．質疑応答

 ■登壇者

・仁藤夢乃（一般社団法人Colabo 代表理事）

・角田 由紀子（弁護士）

・齋藤 百合子（大東文化大学国際関係学部特任教授）

■メディア掲載
・弁護士ドットコム『Colabo、歌舞伎町の悪質な客引きやスカウト横行実態告発、警察の取り組みは「パフォーマンスだ」』

また、 #女性人権センター 建設に12月3日の計画発表記者会見から3週間で3000万円超の寄付が集まったこともお伝えしました。
3月末までに土地購入の頭金に相当する５千万円を目指して寄付キャンペーンを行っています。
この期間に寄付をくださった方々には、特別返礼品もご用意しています。能登被災地でご縁をいただいた方がつくる輪島塗のお箸や、少女たち手作りのオリジナルトートバッグです。
ぜひこの期間にご支援をよろしくお願いします。